hyaluronic acid fillers ヒアルロン酸

頬骨を高くするリスクの少ない施術を
教えて欲しいへの回答

山口憲昭

まず輪郭3点というのは頬骨、エラ、顎先の部分3箇所を減らしたり、整えたりする手術です。(3点と言っても実際は何百箇所も切るのですが。)
そして切開リフトやネックリフトですね、こちらもフェイスラインを引きあげる手術となりますが、原理的には同時施術も可能です。

原理的に言えば可能ではあるのですが、同時にはすべきではない。と考えます。
なぜかというと、輪郭3点は骨の手術となり、術後のダウンタイムとして必ず腫れが出ます。
できるだけダウンタイムを短くするために、色々な工夫をしているのですが、個人差はあれど必ず浮腫が生じてしまいます。

山口憲昭

この時、もし切開リフトを同時にやっていると、せっかく切開リフトでパシッと引き上げた皮膚が、骨の手術の影響でどうしても腫れるので、その分またお顔の皮膚が伸びてしまうことになります。
なので切開リフトをする場合は、骨の手術が終わりダウンタイムが落ち着いた3ヶ月以降がベストだと思います。

切開リフトをする際に、筋膜(SMAS)の部分や、ダブルレイヤーで中の操作を色々やっていくのですが、骨切り手術と同時にしない方が変にストレスがかからず、骨切りで生じた浮腫が引いた後なのでしっかり引き上げれますし、長持ちすると考えます。

山口憲昭

とは言え、原理的には可能なのでやっているドクターもおられるとは思うのですが、同時施術はあまりお勧めできません。

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    頬骨を高くするためのリスクの少ない施術

    頬骨を高くする施術というのはいくつかありますが、ここではリスクの少ない施術というところに要点を置いてお話ししましょう。

    まず頬骨を高くする。こちらのご要望はアジア人では珍しい要望でして、欧米ではよくあります。

    アジア人と欧米人ではビューティーコンセプトといって美しさの基準が違います。

    これは国によって目の大きさや、鼻の大きさ、輪郭がゴツっとしていた方が好まれる、つるっとしていた方が好まれるなど、国や文化圏によって美しいと思う基準が違うのですが、頬骨の高い低いで言いますと、アジア圏は頬骨が低くつるっと丸い感じのお顔が好まれる傾向にあり、 一方欧米の場合は、頬骨やエラが張っていて、鼻も高く大きく、顎も出ていて、目鼻立ちがくっきりはっきり力強い形が美しい、と好まれる傾向です。

    なので頬骨を高くしたいというのは、白人種(アメリカ圏やヨーロッパ圏)の文化圏に多いリクエストなのですね。

    実際にどういう施術があるかというと、一番リスクが少ないという話で言えばヒアルロン酸が良いと思います。
    これは頬骨を高くすると一言で言っても、正面から見たお顔だけではなく、色々な角度から見ると表情が変わるためです。

    人は正面顔だけが見えているわけではありません。横顔だったり、斜めからだったり、話すときや日常生活の中で生まれる表情が変わってくるため、まずはヒアルロン酸を適切量入れてみて、自分のお顔に本当に似合っているかを確認する必要があると思います。

    例えば頬骨を高くしたら元の顔より痩けてしまったとか、頬骨が張り出したら男性顔になってしまったなど、ご自身の思っているイメージと合わない可能性があります。
    なのでまずはヒアルロン酸で様子を見るのが良いでしょう。
    入れる量も何cc入れると自分の理想の形になるのかを、ドクターと一緒に探してもらうのがいいかなと。

    とは言え、ヒアルロン酸で永久に高さが維持できるわけではないので、一旦ヒアルロン酸で様子を見た後に、ヒアルロン酸を入れた高さに頬骨を作ることは可能です。

    元のお顔の骨を切ったりして骨自体を操作して高さを出すのは、個人的にはやりすぎではないかと思うので、骨の手術はお勧めしません。

    頬骨のところにインプラントという人工物を、シリコンやゴアテックスで形を作って、それを中に入れるということは可能です。

    人工物が嫌だと感じる方もおられますが、メリットは気に入らなければ後から取ることができる。という意味でリスクが少ないと考えます。
    どちらにせよ入れる際も、取る際も手術で切るということにはなるので、まずはヒアルロン酸で形を作って見るのが良いでしょう。

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