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ボトックス注射は、製品や価格によって大きな違いがあります。
一見どれも同じに見えますが、アメリカ製・ドイツ製・韓国製では特徴や安全性が異なります。
さらに「安い=お得」とは限らず、濃度を薄めているケースもあるため注意が必要です。
本記事ではボトックス製剤の種類・効果・価格の仕組みを整理し、安心して治療を受けるための正しい知識を解説します。
【監修】 山口憲昭 院長(リゾナスフェイスクリニック東京)
【執筆】 美容医療専門ライター izu
本記事は山口院長のYouTube動画をもとに構成し、正確性を担保しつつ編集・公開しています。
ボトックスの注射って安いものと高いものがあるけど、効果や安全性はどう違うの?──これは多くの方が抱く疑問です。
特に20代後半〜40代の女性の間では、小顔・エイジングケアの目的でボトックス注射を検討する方が増えています。
中には、価格や製品の違いを知らずに「安いから」という理由だけで選んでしまう事もあるかもしれません。
しかし、十分な効果が得られなかったり、思わぬリスクにつながることも。
ここでは、山口院長のYouTube動画をもとにボトックス製剤の違い・効果・安全性のポイントをまとめました。
ぜひ安心して施術を受けるための参考にしてください。
ボトックスとは?実は商品名だった

まず知っておきたいのは「ボトックス」という言葉自体が、アメリカの製薬会社アラガン社が製造しているボツリヌストキシン製剤の商品名だということです。
ですが一般的には、ボツリヌストキシン注射全般を『ボトックス』と呼ぶことが多いのです。
実際には、アメリカやドイツ、韓国など各国でさまざまな製品が販売されています。
ボトックス製剤の種類と特徴

現在広く使われている主な製品は以下の通りです。
- アメリカ製:ボトックス(アラガン社)、ゼオミン
- ドイツ製:ゼオミン(150kDaと小さい分子量)
- 韓国製:メディトクシン、イノトックス、コレトックス、ボツレックス、ナボタ など
いずれも「A型ボツリヌストキシン」に分類されます。
効果の発現時間(1週間程度)や持続期間(数か月)はほぼ同じです。
違いが出るのは「分子量」や「タンパク質の含有量」。
例えばアメリカ製ボトックスは900kDaですが、ゼオミンは150kDaと小さく、韓国製にも900kDaのものと150kDaのものがあります。
ボトックス製剤の比較一覧表

ここでは主要なボトックス製剤を、承認状況・分子量・価格などで比較しました。
上記の表からもわかるように、製剤ごとに価格や純度、承認状況に違いがあります。
製品名 | Botox | Xeomin | Meditoxin | Innotox | Coretox | Botulex | Nabota |
---|---|---|---|---|---|---|---|
承認 | 米国FDA & 韓国FDA 承認 | 米国FDA | 米国FDA | 韓国FDA | 韓国FDA | 韓国FDA | 韓国FDA/米国FDA |
タイプ | Type A | Type A | Type A | Type A | Type A | Type A | Type A |
メーカー | Allergan | Merz | Medytox | Medytox | Medytox | Hugel Pharma | Daewoong Pharma |
国 | 米国 | ドイツ | 韓国 | 韓国 | 韓国 | 韓国 | 韓国 |
効果発現まで | 1週間 | 1週間 | 1週間 | 1週間 | 1週間 | 1週間 | 1週間 |
持続期間 | 6ヶ月 | 6ヶ月 | 6ヶ月 | 6ヶ月 | 6ヶ月 | 6ヶ月 | 6ヶ月 |
分子量 | 900kD | 150kD | 900kD | 900kD | 150kD | 900kD | 900kD |
タンパク負荷 | <5ng | 0.6ng | 不明 | 不明 | 不明 | <5ng | 不明 |
価格 | 高い | 高い | 安い | 中間 | 安い | 安い | 安い |
特記事項 | 世界で一番最初に開発されたボトックス。使用実績は一番多い | タンパク質の含有量が一番少ないため、抗体が作られにくい | 世界で4番目に開発されたボトックス。韓国国内での使用実績は一番多い | 溶液を希釈することなく使えるので、汚染されにくい | 韓国医師が開発に従事。日本での流通は多い | 不純物を減らした商品 |
タンパク質負荷とアレルギー反応

製品によってタンパク質の含有量が異なり、これはアレルギー反応の出やすさに関係すると言われています。
かつては韓国製の一部にタンパク質含有量が高いものがありました。
しかし、最近は改善され、低タンパクの製品も登場しています。
また、韓国製品も韓国の厚生労働省(KFDA)の承認を受けており、安全性は以前より高まっています。
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価格の違いと注意点

ボトックス注射の価格は、製品の種類やクリニックの仕入れ状況によって異なります。
アメリカ製やドイツ製は比較的高額、韓国製は一般的に安価です。
ボトックス「安いからお得」と思って受けると注意が必要?!

例えば本来3万円の施術を「1万円で」と安く宣伝している場合、中身の濃度を1/3に薄めている可能性もあるのです。
これはちょうどコーヒーに砂糖を入れる時、「微糖」にするか「激甘」にするかで全く違う味になるのと同じイメージです。
薄めすぎれば当然効果も弱くなり、期待した結果が得られません。
そのため、安さだけではなく使用製剤の種類・濃度・単位数をきちんと確認することが大切です。
🌟リゾナスフェイスクリニック東京のボトックスの料金表はこちらから
大手クリニックと仕入れのスケールメリット

ボトックス製剤は大量に仕入れるほど卸値が下がります。
例えば、大手クリニックでは比較的安く提供できるケースもあります。
また、きちんと規定の単位数を使用しているかどうかも信頼できるクリニック選びの基準になります。
ボトックスの効果と注意点

ボトックスは「表情ジワの改善」「小顔(エラ縮小)」「肩こり・ふくらはぎ痩せ」など、アンチエイジングや輪郭改善に欠かせない治療です。
ただし、同じ種類を長期間・大量に使い続けると抗体ができて効きにくくなる可能性があります。
特に二の腕や脚のように広範囲の筋肉に打つ場合は注意が必要です。
ボトックスよくある質問(FAQ)

Q1. ボトックスにはどんな種類がありますか?
A. アメリカ製のボトックス(アラガン社)、ゼオミン、ドイツ製のゼオミン、韓国製のメディトクシン・イノトックス・コレトックス・ボツレックス・ナボタなどがあります。いずれもA型ボツリヌストキシン製剤です。
Q2. ボトックスの種類によって、効果発現や持続期間に違いはありますか?
A. 効果が出るまでの時間、持続期間もほぼ同じです。ボトックスの種類によって効果発現や持続に大きな差はありません。
Q3. 値段が安いボトックスは危険ですか?
A. 値段が安いからといって必ず危険とは限りませんが、濃度を薄めて提供されているケースもあります。本来3万円の施術が1万円で提供されている場合、実際には濃度が1/3になっている可能性があるため注意が必要です。
Q4. ボトックスを長く使い続けるとどうなりますか?
A. 同じ種類を長期間・広範囲に使用すると抗体ができ、効果が出にくくなる場合があります。特に二の腕や脚など広い筋肉に多量に注射すると抗体ができやすいといわれています。
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安心してカウンセリングを受けるために

ボトックスはアンチエイジングの基本施術であり、正しく行えば安全で効果的です。
しかし「どの製品を使うのか」「どのくらいの単位を打つのか」「どの医師が行うのか」によって、結果は大きく変わります。
リゾナスでは、患者様に合わせて適切な製剤・方法を選び、長期的に満足できる結果を重視しています。
まずはお気軽にカウンセリングでご相談ください。
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