この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。
美容医療業界で注目される「直美(ちょくび)問題」。医学部を卒業してすぐに美容医療へ進む若手医師が増える中、経験不足によるリスクや教育体制の課題が指摘されています。
本記事では山口憲昭院長が、美容医療に求められる人間力・センス・医師の在り方を語ります。
【監修】 山口憲昭 院長(リゾナスフェイスクリニック東京)
【執筆】 美容医療専門ライター izu
本記事は、YouTube動画の内容をもとに内容の正確性を保ちつつ編集・構成し、医師の監修のもと公開しています。
美容医療の「直美(ちょくび)問題」とは?──その背景と本質

近年、美容医療の世界で注目を集めている「直美(ちょくび)問題」。
これは、医学部を卒業してすぐ、一般診療を経験せずに美容医療の道へ進む医師を指す言葉です。
一見するとキャリア選択の自由に見えます。
しかし実は、美容医療の質や安全性、そして医師としての在り方に深く関わる重要なテーマです。
なぜこの現象が問題視されるのでしょうか。
\ 🌟リゾナスフェイスクリニック東京のご予約はこちらから /
なぜ「 直美(ちょくび) 」が問題なのか

以前は、形成外科などでしっかり臨床経験を積んだ医師が、美容医療に進むことが多かったといいます。
しかし最近では、研修医を終えたばかりの若手医師が、保険診療を経ずに美容医療を選ぶケースが増加しています。
「医師の基礎を身につける前に美容だけを学ぶのは危険」と山口院長は警鐘を鳴らします。
なぜなら、美容医療も“医療”であり、治療中に突然命に関わるトラブルが起こる可能性があるからです。
つまり、知識と経験を積んでいないと、患者の安全を守りきれない場面も出てきます。
例えば、美容医療の施術中に、突然、患者が胸の痛みを訴えたとします。
このとき心筋梗塞など、命に関わる病態の判断が求められます。
そうした判断力は、保険診療など多様な臨床経験を経て初めて身につくもの。
そのため、医師としての「引き出し」が足りないまま美容医療に飛び込むことは、患者にとってもリスクになり得ます。
🌟こちらの記事もおすすめ
教育体制の欠如と“数字優先”の風潮

次に問題となるのが、教育体制の未整備です。
直美医師が多く所属する大手美容クリニックでは、即戦力として働くことが求められます。
一方で、じっくり学ぶ環境が整っていないことが少なくありません。
「教育よりも“売上”が優先される構造が問題」と山口院長。
多くの若手医師が「年収○千万円」といった高待遇で採用されます。
しかしそれは、教育期間を削ってすぐに施術に入ることを意味します。
さらに、経験が浅いまま患者を担当することで、誤った治療方針を正されないまま習慣化してしまう危険もあります。
美容医療に必要なのは“人間力”と“センス”

では、リゾナスフェイスクリニック東京が考える「信頼できる医師」とはどんな医師なのでしょうか。
山口院長はこう語ります。
患者一人ひとりの背景・性格・悩みを理解しながら、
「何がその人にとって本当の美しさなのか」を見抜く力が求められます。

そのために欠かせないのが、人間力とセンスです。
センスとは単なる感覚ではありません。
日々の生活や自然との関わり、芸術、文化、そして人生経験の中で磨かれる“感受性”そのものです。
「五感を磨くことが、最終的に“美”を見抜く力になる」と山口院長は語ります。
自然の中で育まれる“本物の感性”

美容医療における「センス」は、単なる技術や感覚ではありません。
それは、日々の生活の中で自然や芸術、文化、人との関わりを通じて磨かれていく“感受性”です。
たとえば、風や光、音、季節の移ろいといった自然の変化を感じ取ること。
こうした日常の体験が、色彩やバランスの美しさを見抜く力へとつながります。
これはまさに、手術中の“感覚”にも通じます。
医師は目だけでなく、耳・鼻・指先・全身の感覚を研ぎ澄ませながら施術を行う。
五感を使って行う医療こそが、美容医療の真髄なのです。
“効率”ではなく“深さ”を追求する医師へ

現代社会では、「タイパ(タイムパフォーマンス)」や「コスパ」という言葉が溢れています。
若い医師たちが早く収入を得るために直美ルートを選ぶのも、ある意味で合理的な判断かもしれません。
しかし山口院長は、こうした“効率主義”に警鐘を鳴らします。
短期的に稼げても、学びを積まなければ必ず次の世代に追い抜かれます。
真に成長する医師は、“登る山”を間違えず、経験と知識を積み重ねて自分の高さを磨いていくのです。
美容医療の世界でも同じです。
派手な広告や安さに惹かれて施術を選ぶのではありません。
その本質を見る目を持つことが、最も大切だといえます。
直美問題|よくある質問(FAQ)

Q1. 「 直美(ちょくび) 」とはどんな意味ですか?
「 直美(ちょくび) 」とは、医学部を卒業してすぐ美容医療の道へ進む医師のことです。
通常は初期研修で複数の診療科を経験したうえで専門分野を決めます。
しかし「直美医師」は、研修を終えたら、保険診療や一般の診療を経ずに美容へ直行するのが特徴です。
Q2. なぜ「直美」ルートが問題視されているのですか?
美容医療もれっきとした「医療」です。
そのため、治療中に命に関わるトラブルが起こる可能性があります。
つまり、臨床経験を積む前に美容医療に進むと、緊急時の判断力や連携力が不足してしまうのです。
一方で、教育体制が十分でない環境では、若手医師が誤った手技を「正しい」と信じたまま習慣化してしまう危険もあります。
Q3. 直美医師でも安全に施術を受けられる環境はありますか?
もし直美医師であっても、しっかりとした教育体制が整っていれば安全に施術を受けられます。
しかし、現状では教育より「売上」を優先する体制のクリニックが多いのが実情です。
そのため、経験の浅い医師に十分な学びの機会が与えられないケースもあります。
Q4. 経験を積んだ医師と直美医師の違いは何ですか?
経験を積んだ医師は、保険診療や形成外科などで多くの症例を学んでいます。
そのため、トラブル発生時の対応力や、治療全体を俯瞰して判断する力が身についています。
一方で、直美医師はその過程を経ていません。
つまり、「技術」だけでなく「診断」「人間理解」「センス」といった深い部分が不足しやすい傾向にあります。
Q5. 美容医療において「センス」とは何を指すのですか?
センスとは、単なる感覚ではなく、自然や芸術、人生経験から育まれる「感受性」です。
山口院長は「人間が作り出す美しさだけでなく、自然や調和の中にある美を感じ取ることが大切」と語ります。
さらに、医師自身が五感を磨き、深く人を理解することで、本当の“美しさ”を見抜く力が生まれるのです。
Q6. 若い医師が美容医療を目指すのは悪いことですか?
決して悪いことではありません。
むしろ、美容医療を志す若い医師が増えることは業界の成長にもつながります。
しかし、短期的な収入や人気にとらわれず、基礎を積み重ねながら進むことが理想です。
「効率やタイパよりも、深さと経験を重ねることが将来の信頼につながる」と山口院長は語ります。
Q7. 患者はどうやって信頼できる美容クリニックを選べばいいですか?
広告の派手さや価格だけで選ぶのは危険です。
「どんな経験を積んだ医師が、どんな想いで施術を行っているのか」を確認しましょう。
一方で、見た目の印象ではなく、医師の背景や考え方に注目することが重要です。
そうすることで、より安心して美容医療を受けられます。
リゾナスフェイスクリニック東京について

リゾナスフェイスクリニック東京は、外見だけでなく心の豊かさにも寄り添うビューティー・ウェルネス・クリニックです。
患者様一人ひとりが「自分らしく美しく、前向きに生きられること」を大切にし、美しさと豊かさの両方が共鳴するような医療を目指しています。
- 医学的根拠に基づいた安心の治療
- 顔全体のバランスを考えた“調和”の美容
- 必要のない施術はすすめない誠実な姿勢
- 流行に流されず、長期的視点の提案
- “美容の主治医”として長く寄り添う体制
美容医療は単なる外見の変化ではなく、自信や前向きな気持ちを取り戻すためのサポート手段。
私たちは、その一歩一歩に真摯に寄り添いながら、豊かな人生への道を共に歩んでいきます。
まずはご相談ください──信頼できる医療をあなたに

美容医療で大切なのは「どの施術を受けるか」ではありません。
つまり、「誰に診てもらうか」が最も重要です。
表面的な美しさだけでなく、あなたの人生に寄り添う“医療としての美容”をお届けします。
まずは一度、カウンセリングでご相談ください。
\ 🌟リゾナスフェイスクリニック東京のご予約はこちらから /



コメント